語学学習法に関するネット上の記事を見ていると、
・電子辞書か紙の辞書か
・仏仏(英英)辞典か仏和(英和)辞典か
・わからない単語があったら毎回辞書を引くべきか
等々共通の悩みに皆様直面されています。
私もこのあたりはその時々によって姿勢が変わるのですが、ちょうどB2段階からC1段階へ移行した時点での所感をまとめてみます。
①電子辞書か紙の辞書か
これは断然紙の辞書がいいです。記憶への定着度が違います。
私は何の関係で引いた単語かでマーカーの色分けをしています。
例えば、フランスの法令・判例の翻訳で出くわした単語ではオレンジ色、語学検定プロパーで出くわした単語はピンク色等々。
また、その時々によって、別の要素とdeでつなぐのかàでつなぐのか、後続の動詞は接続法をとるのか、関係代名詞の前に来る前置詞は何なのか等重点的に興味を持ったポイントに絞ってマーキングしていくと、記憶への定着度が高まる気がします。
②仏仏辞典か仏和辞典か
B2段階到達までは専ら仏和辞典でした。B2段階到達前に仏仏辞典を引いても結局何もわからずじまいとなることが多かったからです。
B2段階の問題集で登場した未知の単語は原則すべて仏和辞典で調べました。
ちなみに仏和辞典は学生時代からもっぱらプチロワイヤル派です。
ただ、C1段階に移行するころには、むしろle petit robertが便利になってきます。というのは、フランス語を聴き、読み、そのまま理解する、ということができないと、時間切れになる危険性がC1段階の課題ではあるからです。
また、C1段階になると、口頭表現及び文書作成が重要となってくるので、主体的に運用できる語彙がどれだけ確保できるかが問題になってきます。そうすると、例文がとても豊富なle petit robertがとても便利な道具になってきます。
③辞書をどの程度引くか?
これは正直最も悩ましく、これまでにも姿勢が二転三転した疑問です。
特にC1段階の課題をこなすにあたっては、意味が分からない単語がどうしても含まれる長めの文章又は音声素材に触れて、大意を把握して、なにがしかの回答を返す必要があります。こうした能力を養うためには、若干意味が分からない単語が含まれるテキストを辞書なしで読み下すということがとても効果的だと現状では思います。
また、分からない単語をすべて引くと、一連のテキストを読み終わるまでの時間がかかりすぎ、そもそも素材に飽きてしまうということにもなりかねません。
そのため、現状の折衷案では、
①新聞を講読する、ラジオ・テレビを視聴する、といった際に、「この単語よく聴くけど毎回意味が取れない」ということで印象に残ったもののみ辞書を引く
②文書作成又は口頭表現で使用しようと思う単語について、運用に自信がないものは必ず辞書を引く
という姿勢を採用しています。