国選弁護の配点の際、しばしば外国籍の方が身柄拘束された事件が配点される。これまでに担当した事件では、ベトナム、中国、モンゴルの各国から日本に滞在する方々を担当した。
英語、フランス語なら意思疎通もある程度できるが、これらの案件では皆さん母国語でしか意思疎通をはかることができなかった。
国選弁護事件をどの弁護士に配点するかは法テラスという機関が決定する。外国籍の方が対象となる場合、法テラスが通訳の先生も紹介してくれる。
外国籍の方の国選弁護を担当する際の楽しみの一つは通訳の先生方の仕事を間近で観察できることだ。
全く習ったことのない言語では、出し方がわからない発声がよくある。
ベトナム語だと、あえてカタカナ表記をすると「ンガー⤴」とか何かニャーニャー的な音が聞こえる。
モンゴル語だと、「ツェー」「ツォー」「ツォルシュッ」みたいな音がよく聞こえた気がする。
北京語だとご存知声調というものがあるので音楽的な響きが美しい。が、通訳の方のキャラクターもあると思うのだが、「あれ、何かキレてます?」みたいな口調になっていることも。オレの質問そんなキレるような内容ではないはずだが
あと、各国のお国事情が聴けるのも楽しい。内モンゴル自治区の人が外蒙のことをどう見てるかとか。
逮捕勾留されている外国籍の方、各国語の通訳の方と関わりつつ、それが収入にもつながるというのは、一つ弁護士業の魅力といえる。